記者座談会／海運この１カ月＜上＞
中国起因で往航市況は上向き
近海船、新造発注は引き続き限定的

　アジア域内を航行する近海船（１万重量トン級の在来貨物船）の日本出し東南アジア向け往航スポット用船料が、４月以降上向き始めた。背景にあるのは中国での鋼材を中心とした輸出需要の増加で、中国船主による日本の近海船への引き合い増加が往航のスポット用船料を押し上げた。ただ、22年から今年にかけては新造近海船の竣工が続いており、需要の増加を吸収。市況上昇の重しとなっている。近海船事業を展開する各社は...